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サムスン電子が米国OLED特許訴訟で1億9,000万ドルの賠償を命じられる

 サムスン電子が米国での特許訴訟において、有機EL(OLED)技術の侵害を理由に巨額の賠償を命じられました。

 

1.賠償命令の概要

 米国テキサス州東部地区連邦地方裁判所マーシャル支部の陪審団は、サムスン電子に対し、1億9,140万ドル(約300億円)の損害賠償を命じる評決を下しました。

 

2.侵害と判断された特許

 アイルランドに本社を置くピクティバ・ディスプレイズ社(Pictiva Displays)が保有する、OLEDディスプレイの性能を向上させる2件の技術特許が対象です。

 

3.対象となった製品

 サムスン電子の主力製品である「ギャラクシー(Galaxy)」シリーズのスマートフォンに加え、テレビ、パソコン、ウェアラブル機器など、広範囲にわたるデバイスに当該技術が使用されていると判断されました。

 

4.訴訟の経緯

 ピクティバ社は2023年に訴訟を提起しました。サムスン電子側は特許の侵害を否定し、さらに「当該特許そのものが無効である」と反論していましたが、陪審団には受け入れられず、ピクティバ側の知的財産権の強さが証明される形となりました。

 

5.原告(ピクティバ社)の背景

 同社は特許ライセンス企業であるキー・パテント・イノベーションズ社の子会社であり、2000年代初頭に照明メーカーのオスラム社(Osram)がOLED技術の商用化に際して確保した数百件の特許を継承しています。

 

 今回の評決は、米国における特許訴訟の中心地であるテキサス州東部地区連邦地方裁判所マーシャル支部に提起された、複数の大規模賠償請求訴訟のうちの一つであるとされています。

 

[情報元]

1.Newsletter: January 2026 (HA&HA) 「サムスン電子、米国OLED特許訴訟で1億9,000万ドルの賠償命令」January 7, 2026

http://haandha.com/html/jp/media_letter-view.php?no=127&search=&search_text=&start=0

担当 深見特許事務所 赤木 信行