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後発医薬品の製造の例外を認める補充的保護証明書(SPC)の改正規則の施行

 本年7月1日、欧州連合(EU)において、後発医薬品の製造の例外を認めるSPCの改正規則が施行されました。改正規則の概要は、以下のとおりです。
 EU域内の後発医薬品製造メーカーは、以下の(a),(b)を目的とする場合には、SPCによる保護期間内であっても、例外的に後発医薬品を製造することが可能になりました。
(a)先発医薬品の保護が存在しない、または、先発医薬品の保護期間が満了した第三国(非EU市場)への輸出。
(b)SPC満了後にEU域内に上市するためにSPCの満了前の6月以内の間の貯蔵を目的とする医薬品の製造。
 以上の改正は、EU域内の後発医薬品製造メーカーに、EU域外の後発医薬品製造メーカーと対等の競争力を持たせて、雇用を創出し、かつ、EU域内における後発医薬品の利用を促進することを目的とするものです。
 なお、本改正規則は、以下の補充的保護証明書に適用されますが、本年7月1日以前に有効になった補充的保護証明書には適用されません。
(ⅰ)本年7月1日以降に申請された補充的保護証明書
(ⅱ)本年7月1日以前に申請され、かつ、本年7月1日以降に有効になった補充的保護証明書(ただし、経過措置として、(ⅱ)について2022年7月1日までは本改正規則を不適用)

[情報元]EU官報(https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32019R0933&from=EN)
[担当]深見特許事務所 日夏 貴史