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プロセスクレームにおけるステップの解釈

 Amgen, Inc. v. Sandoz Inc., Case Nos. 18-1551, -1552 (Fed. Cir. May 8, 2019)
 Amgenは、フィルグラスチムおよびペグフィルグラスチムをカバーする特許を保有しています。この特許のプロセスクレームは、“(f) washingステップ”と“(g) elutingステップ”とを備えます。Sandozは、フィルグラスチムおよびペグフィルグラスチムのバイオシミラー製品を販売するための申請書を提出しました。Amgenは、SandozがAmgenの特許を侵害したとして、Sandozを提訴しました。
 地裁は、Amgenの特許の“washingステップ”と“elutingステップ”とは、別個のステップであり、“washingステップ”が“elutingステップ”よりも先に実行されるのに対して、Sandozのプロセスは、これらのステップを同時に実行すると解釈しました。地裁は、この解釈に基づいて、Sandozのプロセスは、Amgenの特許を侵害していないと判断しました。Amgenは、地裁の判決を不服として、CAFCに提訴しました。
 CAFCは、地裁の判決を支持しました。CAFCは、Amgenの特許のクレームには、(a)~(g)の複数のステップが順番に実行されることが記載されているとともに、Amgenの特許の明細書には、“washingステップ”と“elutingステップ”とが別個に実行されることが一貫して記載されているのに対して、Sandozのプロセスは、1つのステップのみを用いることを理由として、Sandozのプロセスは、Amgenの特許のクレームを侵害しないと判示しました。

[情報元]McDermott Will & Emery IP Update Vol. 22, No. 6
[担当]深見特許事務所 西川 信行