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デジタル技術で具現される画像デザイン保護のためのデザイン保護法の改正

デザイン保護法が2021年4月20日に改正され、デジタル技術を活用して創作された多様な画像デザインが保護される道が開かれました。画像デザインとは、視覚的に認識され形状・色彩およびこれらを結合させたもので、グラフィックユーザーインターフェース(GUI)やアイコン(Icons)、グラフィックイメージ(Graphic Images)等のことをいいます。

改正前のデザイン保護法下では、物品に表現されたデザインの登録だけが可能であり、デジタル技術などの新技術を活用して外部壁面や空間上に投影され表現または具現される画像デザイン自体は、登録デザイン権として保護を受けることはできませんでした。

改正法は、画像デザインの定義を規定して画像デザイン自体を保護し、画像デザインのオンライン伝送を実施行為として規定し、オフライン市場取引等でのみ認められていたデザインの実施概念をインターネット空間にまで拡張しました。

これにともない、今後は仮想キーボード、手首に表現されるスマートブレスレット、空間に表示されるピアノの鍵盤、知能型自動車のヘッドライト等もデザインとして登録され保護を受けられるようになりました。改正デザイン保護法は2021年10月21日から施行されます。

<新技術画像デザインの事例>

[情報元]Lee International IP & Law | News Letter Summer 2021
[担当]深見特許事務所 藤川 順