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米国最高裁による裁量上訴の認可

 2016年1月15日、米国最高裁判所は、Cuozzo Speed v. Lee事件に関する裁量上訴(certiorari)を認めました。これにより、同裁判所は、初めて米国発明法(AIA)の手続における特許審判部(PTAB)からの決定を見直すことになります。裁量上訴における嘆願書では、2つの質問が提示されていました。
(1)CAFCが、IPRの手続において、審判部が、明白であり普通の意味ではなく、最も広い理屈に適った解釈に従って特許クレームを解釈することができるとしたことは間違いであったかどうか。
(2)CAFCが、審判部がIPRの手続を開始する際に、制定法の権威を越えるとしてもIPRの手続を開始するかどうかという審判部の決定は、司法上見直し不可能であるとしたことは間違いであったかどうか。
 昨年、CAFCのパネルは、AIAにおいて「最も広い理屈に適った解釈」という基準の採用について米国議会による暗黙の了解があったと決定し、また、いずれにしても、「その基準がUSPTOの規則により適切に採用された」としました。
 また、CAFCのパネルは、314条(d)が「最終決定後でもIPRを開始すべきである、という決定を見直すことを禁止している」として、同パネルには、IPRを開始すべきであるというUSPTOの決定を見直す権限がないとしました。
 ニューマン裁判官は、両方の問題について反対意見を唱え、とりわけ、「最も広い理屈に適った解釈」という基準の採用が「特許有効性に関する地方裁判所における判決に代わるUSPTOの手続を提示するというAIAの立法上の目的を歪めるものであり、無効にするものである」と主張しました。
 また、CAFCは、6対5の判決をもって、全裁判官出席の上での再度のヒアリングを求めるCuozzoからの嘆願書を拒否しました。

[情報元]OLIFF NEWS, January 20, 2016
[担当]深見特許事務所 紫藤 則和