国内裁判例・審決例レポート

国内裁判例・審決例
レポートアーカイブ

国内裁判例・審決例レポート 2024年 第14号

「バリア性積層体、該バリア性積層体を備えるヒートシール性積層体および該ヒートシール性積層体を備える包装容器」事件
(知財高判令和6年4月22日 令和5年(行ケ)第10091号)

(1)取消決定に対する不服申立てにおいて、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)取消事由1(甲3を主引例とする進歩性の判断の誤り)について、複数の相違点を一体的に検討すべきであると認定し、主引例と副引例との技術分野ないし用途の相違を考慮した上で、主引例に副引例を適用する動機付けがないと判断した(異議申立てにおける特許庁の取消決定を取消し)。

国内裁判例レポート 2023年 第30号

「防眩フィルム」事件
(知財高判令和5年3月27日 令和4年(行ケ)第10029号)
(1)特許取消決定取消請求訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、副引用例(引用例2)を正しく認定すると、副引例に記載された事項を主引例(引用例1)に適用しても、本件発明に想到できないと判断した(特許庁の特許取消決定を取消)。

国内裁判例レポート 2023年 第19号

「空気入りタイヤ」事件
(知財高判平成29年2月7日 平成28年(行ケ)第10068号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、副引例(甲2)に記載の技術事項を主引例(甲1)に適用しても、数値限定を含む本件発明の構成を容易に想到できないと判断した(特許庁審決を取消)。