国内裁判例・審決例レポート

国内裁判例・審決例
レポートアーカイブ

国内裁判例・審決例レポート 2026年 第7号

「ロボット、プログラム及び方法」事件

(知財高判令和8年7月1日 令和7年(行ケ)第10100号)

 

概要

(1)拒絶査定不服審判の不成立審決に対する取消訴訟において、本願発明の進歩性の有無(人間の眼球運動の周知事項をロボットの眼に適用することの容易想到性や、阻害事由の有無)が争点となった事件。

(2)知財高裁は、引用発明に周知事項(人間の眼の「固視微動」)を考慮した上で別の引用発明を適用することは当業者が容易に想到し得るものであり、人間の眼球の特徴をロボットに適用することに阻害事由もないとして、進歩性を否定した特許庁の審決を維持(原告の請求を棄却)した。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第13号

「ワクチンアジュバントの製造の間の親水性濾過」事件(知財高判令和6年3月25日 令和5年(行ケ)第10056号)

 

概要

(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)裁判所は、主引用発明に、優先日当時の市販製品が備える膜を用いて濾過を行うという周知技術を適用することは容易想到であると認定し、また、本件明細書中の比較対象に基づくデータを考慮すると本件発明の効果は顕著なものであったとは評価できないとして、本件発明の進歩性を否定した(特許庁審決を取消)。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第2号

「微細結晶」事件

(知財高判令和5年7月13日 令和4年(行ケ)第10064号)

 

概要

(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)裁判所は、進歩性に関し、甲1結晶発明に相反する周知技術(相違点1、2)を敢えて採用することは当業者が容易に発明をすることができたものではないと判断した(特許庁審決の判断を支持)。

国内裁判例・審決例レポート 2024年 第15号

「表示装置」事件
(知財高判令和5年11月14日 令和4年(行ケ)第10113号)

(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)裁判所は、引用発明に技術常識を組み合わせることについて阻害要因がないから、本件発明は、引用文献1及び技術常識に基づいて容易にし得たと判断した(特許庁審決の判断を支持)。

国内裁判例レポート 2023年 第35号

「立坑構築機」事件
(知財高判令和2年3月24日 令和元年(行ケ)第10102号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、引用発明1に引用発明2を適用することについて阻害要因があるから、本件発明は、引用発明1及び引用発明2に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではないと判断した(特許庁審決の判断を支持)。

国内裁判例レポート 2023年 第24号

「銅銀合金を用いた導電性部材、コンタクトピン及び装置」事件
(知財高判令和4年11月16日 令和3年(行ケ)第10164号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、取消事由2(相違点1の判断の誤り)について、引用発明においては、ニッケルの添加が課題解決のための必須の構成とされているというべきであり、引用発明の「合金材料」について、ニッケルの添加を省略して銅銀二元合金とすることには、阻害要因があると判断した(特許庁審決を取消)。

国内裁判例レポート 2023年 第3号

「吹き矢に使用する矢」事件
(知財高判令和4年11月16日 令和4年(行ケ)第10021号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性が争点となった事例。
(2)主引例における示唆ないし動機付けの不存在と、阻害要因の存在を認めて本件発明の進歩性を肯定した(特許庁審決の判断を支持)。
(3)引用発明の組み合わせの容易想到性を否定して進歩性を主張するに際しての参考事例。