国内裁判例・審決例レポート

国内裁判例・審決例
レポートアーカイブ

国内裁判例・審決例レポート 2026年 第3号

「Allstar」事件

(知財高判令和7年9月25日 令和7年(行ケ)第10033号)

概要

 先行登録商標と同一の文字構成からなる商標について、主に外観の違いをもって非類似の商標と判断し、商標法第4条第1項第11号に該当しないとした事例。

国内裁判例・審決例レポート 2026年 第2号

「トイレットロール、ロール製品パッケージ」事件

(知財高判令和7年10月8日 令和6年(ネ)第10069号)

 

概要

(1)特許権侵害訴訟において、本件特許の「エンボス深さ」及び「エンボスパターンの深さ」の用語の技術的意義及び数値範囲充足性が主な争点となった事例。

(2)本件明細書にエンボス深さの測定方法が記載されているのであるから、本件発明の解決課題等から導かれる技術的意義を根拠として本件明細書に記載の方法と異なる方法を用いるべきと解することはできないとして控訴人(原告)の主張を否定した。

国内裁判例・審決例レポート 2026年 第1号

「撮像装置」事件

(知財高判令和7年5月15日 令和5年(行ケ)第10121号)

 

概要

(1)審決取消訴訟において、サポート要件、明確性要件、実施可能要件が争点となった事例(本稿では、サポート要件の一部争点に関する判断のみ検討)。

(2)裁判所は、特許請求の範囲の記載はサポート要件に違反しないと判断し、原告の請求を棄却した(特許庁審決を維持)。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第16号

「熱可塑性樹脂組成物」事件

(知財高判令和7年3月4日 令和6年(ネ)第10026号)

 

概要

(1)「分子量700以上」との構成を有する数値限定発明について、文言侵害および均等侵害の成否が議論された事例。

(2)「分子量が699.91848」である被控訴人製品ないし方法について、裁判所は、文言侵害の成立を否定するとともに、均等論の第1要件(非本質的部分)は充足するものの、第5要件(意識的除外等の特段の事情)を充足しないとして、均等侵害の成立も否定した。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第15号

「モルック」事件

(知財高判令和7年9月11日 令和7年(行ケ)第10001号)

 

概要

(1)登録商標の識別力の有無が争点となった異議申立ての登録一部取消決定に係る取消訴訟事例。

(2)本件商標は識別力を欠く(商標法第3条第1項第3号に該当する)と結論づけた(異議決定維持)。

(3)異議申立ての重要性を再認識させる事例。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第14号

「LED照明装置」事件

(知財高判令和5年1月23日 令和4年(行ケ)第10028号)

 

概要

(1)審決取消訴訟において、分割要件が争点となった事例。

(2)裁判所は、①親出願の当初明細書等の「発明が解決しようとする課題」欄及び「発明の効果」欄の記載のみにとらわれることなく、明細書及び図面の全ての記載事項に加え、出願時の技術常識を考慮して、分割出願の発明の課題を把握すべきである、②上記①によって、「発明が解決しようとする課題」欄に記載されていない課題が新たに認定される場合、請求項が、「発明が解決しようとする課題」欄に記載された課題に対応する技術的事項を含んでいなくても、新たに認定された課題に対応する技術的事項を含んでいれば、分割要件違反に当たらない、と判示した(特許庁審決を維持)。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第13号

「ワクチンアジュバントの製造の間の親水性濾過」事件(知財高判令和6年3月25日 令和5年(行ケ)第10056号)

 

概要

(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)裁判所は、主引用発明に、優先日当時の市販製品が備える膜を用いて濾過を行うという周知技術を適用することは容易想到であると認定し、また、本件明細書中の比較対象に基づくデータを考慮すると本件発明の効果は顕著なものであったとは評価できないとして、本件発明の進歩性を否定した(特許庁審決を取消)。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第12号

「笠木下換気構造体」事件
(知財高判令和7年5月21日 令和6年(ネ)第10080号)
原審(大阪地裁令和5年(ワ)第8403号)

 

概要

(1)特許侵害訴訟において、本件発明の構成要件「通気性能および防水性能を発揮する換気部材」の解釈が争点となった事例。
(2)裁判所は、上記構成要件は、「換気部材」自体が「通気性能及び防水性能」を有することを要すると解されるとして、被控訴人製品の構成要件充足性を否定した(原判決を支持)。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第11号

「地球グミ」事件
(知財高判令和5年12月26日 令和5年(行ケ)第10079号)

 

概要

 第三者が出願したブランドの俗称について、商標法第4条第1項第10号該当性を認め、商標登録を無効とした事例。

国内裁判例・審決例レポート 2025年 第10号

「AWG治療」事件
(知財高判令和6年11月11日 令和6年(行ケ)第10028号)

 

概要

(1)指定商品・役務の類否が争点となった無効審判請求不成立審決に係る取消訴訟事例。
(2)指定商品・役務の取引の実情を踏まえて商品・役務類似と結論づけた(審決取消し)。
(3)商品・役務に関する非類似の推定を覆した一例として参考になり得る事例。

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